西部劇でコロコロと転がる草のかたまりの正体

 

 

一対一で対決するガンマン。緊張感漂うシーンで、その後ろを転がる草のかたまりを、映画好きなら一度は見た事があるはず。あれって何なの?そんな疑問を解決すべく、調査してみたので報告します。

タンブルウィードの登場シーンをまとめた動画(出典:YouTube TUMBLEWEEDS by columbusmuseum)

こんな感じでコロコロころがっているアレです。西部劇だけでなく、ロードムービーの雰囲気作りにも一役買っています。

 

 

タンブル・ウィードというオカヒジキ属の植物

タンブルウィードの株はボール状に成長する(出典:Salsola tragus.jpg)

西部劇でしか見た事ありませんでしたが、タンブル・ウィードという、れっきとした植物です。元々はアフリカやユーラシア原産の植物ですが、アメリカのカンザス州でも栽培されているとのこと。カンザス州といえば、西部劇の舞台なので、お馴染みなのも納得がいきますね。

 

転がるのは種子を遠くまで運ぶため

タンブル・ウィードは成熟すると枯れ、茎が折れて転がるようになります。あのコロコロと転がる姿は枯れたあとだったんですね。しかし、ただ転がっているわけではなく、種子を遠くまで運ぶという、大切な役割を担っているんです。風に運ばれる事によって、分布域を増やしているんですね。大陸を横断するほどですから、相当な繁殖力でしょう。転がるタンブルウィード(出典:Copyright © STOROBOLIGHT.inc. All Rights Reseved.)

 

別名を『回転草』という

tumbleweed = tumble(転がる)+ weed(草)という意味であり、回転草という別名がついています。また、中国では史記に記されており、転蓬(てんぽう)と名付けられていて、直訳すると転がるヨモギという意味になります。やはり、転がって移動する姿が印象的なのか、各国の名付け方は似たり寄ったりですね。

 

時に人間を困らせる

風に吹かれてコロコロと転がる姿には情緒がありますし、愛らしいとも感じますが、これが大量発生して、困ってしまうことがあるんだとか。つい先日、カリフォルニア州でタンブルウィードが大量発生し、住宅地に積み上がってしまうなんて出来事が。住人は玄関から出ることが出来ず、救急隊員が出動する騒ぎとなりました。

大量発生したタンブルウィード(出典:YouTube タンブルウィードが街を襲う! by OLEAI BEACH BAR & GRILL)

また、風の強い日のタンブルウィードは、人間に怪我を負わせたり、通行する車を傷つけたりするとこがあるようです。

 

いつか日本にも・・・

現在、日本には生息していないタンブルウィードですが、これまでの繁殖力から察するに、一度日本に入ってきたら、瞬く間に全国に広がるでしょう。乾燥地や塩性地に生息するので、日本で繁殖する可能性は大いにあります。海を渡ってくることは出来ないので、誰かが持ち込む必要がありますが・・・

いつか日本でもコロコロと転がる草のかたまりを見かける日が来るのかもしれません。

 

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